2023.03.06

北九州市小倉北区魅力向上事業「コクラニキタイプロジェクト」

北九州市小倉北区魅力向上事業「コクラニキタイプロジェクト」

人文学部観光文化学科 高橋ゼミ(専門演習Ⅰ・Ⅱ)

観光文化学科では北九州市や企業と様々な課外活動を行っていますが、小倉北区役所と観光文化学科が連携して行っている地域貢献活動をご紹介します。

1.活動名 「小倉北区魅力向上事業:コクラニキタイプロジェクト」

2.背景及び目的

小倉北区魅力向上事業である「コクラニキタイ」プロジェクトは、北九州市小倉北区の街が持つ魅力を様々な視点から発信するため、小倉北区役所と西南女学院大学観光文化学科の学生が取り組む官学連携の地域活性化活動です。地域住民に対して小倉の街が住みやすい・働きやすい・面白い街であることを女子大生の視点から発信し、地域住民のシビックプライド醸成に繋げる。また観光客・移住者・進学予定者に対しては、食/歴史/学び/自然など魅力豊富な地域であることを伝え、訪れてみたい、住んでみたいと思わせる仕掛けを創出、住民満足度の向上・観光客増加・移住定住促進および他県市からの市内大学等への進学率UPを図ります。小倉北区を拠点とした活動を通し、北九州市全体の活性化に繋げる活動である。Z世代をメインターゲットにSNS、リアルイベントを活用した情報発信を行っています。

3.コンセプト(コクラニキタイ活動コンセプト)

名称の「コクラニキタイ」には「(小倉に)期待・来た・来たい」の3つの意味が込められており、小倉の「ひと」を媒介として小倉北区の魅力を幅広く知ってもらう活動です。

4.活動内容

①Instagramでの発信(2021年8月1日開設)

ターゲットであるZ世代に、ひとの魅力を伝えるため学生が興味を持った「ひと」を取材し、インスタグラムの機能や特徴を捉えながら投稿を作成し、発信しています。

②「旦過市場」の応援動画制作(2022年6月17日実施)

再整備前の「今」の旦過市場を「記憶と記録」に残すため、旦過市場の店主の方々の「あ、いらっしゃい」という元気な掛け声をキーワードにし、迎えられる温かさを伝える動画制作を進めました。しかし、動画制作期間中に旦過市場にて火災が発生。災禍に屈さず、旦過市場には今も変わらず店主の方々の活気が溢れていることを発信し、少しでも明るい気持ちになってもらいたいという想いを込めて「旦過市場応援動画」として制作を進めました。本動画はSNS、小倉駅のデジタルサイネージにて配信しました。

③英語版コクラニキタイ Real Kokura(2022年10月14日開設)

アフターコロナのインバウンド誘致の仕組みとして英語学科と協働し、英語版コクラニキタイとして、英語版情報発信アカウント「Real Kokura」をインスタグラムにて開設した。アフターコロナを見据えた英語版での情報発信としての展開をしています。「コクラニキタイ」プロジェクトで培ってきた投稿用情報のまとめ方と編集技術を活かしながら、インバウンド客向けの歴史解説や街の周遊方法、多言語対応可能なスポット紹介など海外観光での悩みや困りごとに寄り添った情報発信、ブラッシュアップしたコンテンツを制作し、インバウンド客の北九州及び小倉観光の手助けとなるアカウントとしての確立を目指しています。

④北九州市立足立小学校での出前授業(2022年10月6日実施)

足立小学校は旦過市場復興支援のためのオリジナル弁当を企画しており、「コクラニキタイ活動」と目標が重なったことから、この出前授業が実現しました。授業の中では「コクラニキタイ」活動についての紹介、北九州市の魅力について考えるワークショップを実施しました。

⑤2022小倉イルミネーション「あなたを照らすキタイドーム 」プロデュース・点灯式(2022年11月25日実施)

紫川河畔ポンプ室前スポットにてイルミネーションプロデュースを行いました。点灯期間中は季節イベントに合わせてドームの内装を変え、インスタグラムで発信することで、リピーターを増やす工夫を行いました。

⑥つなぐヒカリプロジェクト(2022年12月18日実施)

福岡県立小倉商業高等学校生徒と西南女学院大学生が北九州高速鉄道株式会社(北九州モノレール)様のご協力のもと、クリスマス特別装飾列車のプロデュースしました。このプロジェクトは「明るい未来をヒカリでつなごう」というコンセプトを軸に、コロナ禍で学生生活を制限された高校生と大学生が共同し、地域活性化に貢献したいという想いから始まった活動である。2022 年 10 月から北九州モノレール城野駅・旦過駅・小倉駅、特別列車内の装飾、イベントを企画実施しました。

5.活動を振り返って

(1)活動を通しての学び

・インスタグラムの情報発信において、どのような投稿がZ世代から共感を得られるのかを第三者の意見やデータを参考にして発信する大切さ。

・イベント実施する上で、関係者が共通の目標認識を持つこと。

・目標認識を共有することで一体感の醸成、団結して活動する意識の重要性。

・地域課題に対して効果的にアプローチするために、マーケティング等の視点から課題解決を図る重要性。

(2)今後の課題と方向性

・小倉北区の魅力を発信する立場として、北九州市・小倉北区の課題を含め幅広く、かつ深く学習、理解することや情報がより多くのZ世代にリーチできるよう、日々変わりゆくSNS投稿スタイルへの対応を図り、「コクラニキタイ」プロジェクトのさらなる知名度の向上を図りたいと思います。